「農福連携」とは?
「農福連携」とは、農業と福祉の分野を連携させ相互支援し合って協力関係を築き、障がいがある方などが農業で活躍することを通じて、自信や生きがいを持って社会に参画する機会をつくる取り組みを言います。では、なぜ今「農福連携」が注目されているのか?その理由は大きく2つ挙げられます。
農業就業人口の減少と
高齢化問題の解消
下記の表を見てみると、農業就業人口はここ数年で大幅に減少しています。さらには農業者の平均年齢も1歳以上上がり、高齢化が進んでいるのが現状です。
農業の機械化、生産技術の向上により多くの人手が必要なくなったことはもちろん、農業従事者が高齢化し若い農業の担い手が不足しているのが最も重要な課題です。
そこで、福祉分野と連携しながら、障がい者などの労働力を生かすことで、この問題が解決されるのではないかと期待されています。
基幹的農業事業者(個人経営体)
単位:万人、歳
資料:農林業センサス、農業構造動態調査(農林水産省統計部)
障がい者の雇用に関する課題の解消
近年障がい者の方々の就業意欲は高まっていると考えられます。民間企業における障がい者の雇用者数を見ていくと、18年連続で過去最高を更新し、2021年には597,786人(前年578,292人)に上りました。今後、本人の希望や能力を十分に発揮し、個人の特性などに合わせた活躍の場がさらに必要になるといえます。そこで、障がい者などの働く場をより多く確保するためにも、担い手不足の農業との連携が期待されています。
農福連携に取り組む3つの恩恵
新たな働き手の確保
農業事業の安定
障がい者雇用の確立
レファームの取り組み
レファームはNPO法人リタームと連携して、農福連携に取り組んでいます。
リタームは、一般企業で仕事に就くことが難しい就労体験を持つ障がい者の方に対し、大阪・奈良で生産活動などの機会を提供しているNPO法人です。
作業内容の工夫や提案をして障がいのある方にとっても、働きやすい環境の提供を行うことにより、農業と福祉の連携が達成できるよう取り組んでいます。
SDGsへの繋がり
この「農福連携」の取り組みは、目標8「 働きがいも成長も」をはじめ、目標2「飢餓をゼロに」、目標10「人や国不平等をなくそう」に該当します。わたしたちが育てた野菜の購入が障がい者の方々への支援に繋がり、それがさらに持続可能な社会の実現にもつながります。